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校長のおはなし
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 令和5年、明けましておめでとうございます。

 今年は卯年です。十二支は、昔は日付、時刻や方位を表すのにも使われていました。覚えやすいようにということで、その一つ一つに動物が当てはめられていますが、十二支のそれぞれの漢字は、そもそもは植物の成長過程を表していると言われています。その4番目に当たる「卯」は、植物が勢い良く伸びて若葉が茂る状態を表しているということです。つまり、「春の訪れ」を感じさせるような状態です。
  また、「卯」という漢字は、門の扉が左右に押し開かれたような形をしています。そこから、「冬の門が開いて飛び出る」という意味もあるそうです。
  そして、「卯」に当てられている動物と言えば「兎」です。兎はその飛び跳ねる姿から、「飛躍」や「向上」の象徴とされてきたと言われます。

 昨年10月の朝礼で、「ウサギとカメ」の童話に触れ、この話で大切なのは、ウサギとカメとでは見ているものが違っていたということだと言いました。
  兎は兎でも、この童話に出てくるウサギは、カメばかりを見て、そのノロノロとやってくる姿に油断してしまった。けれども、カメはゴールという目標をみつめてひたすらに前進を続けた。競争相手がどうこうではなく、自分自身が「明日をみつめて、今をひたすらに」精進を続ける、この童話はその大切さを教えてくれている。そういう話をしました。

 「明日をみつめて、今をひたすらに」精進を続けるからこそ、「飛躍」や「向上」があります。せっかく飛躍できる力を秘めているのに、その方法があるのに、この童話のウサギのように惰眠を貪っていては、後で後悔しか残らなくなってしまいます。

 だから、まず「明日をみつめる」のです。将来こうありたいという自分の姿や、そのための大学入試といった明日だけでなく、その通過点となるもっと身近な明日も大切です。一つ身近な明日を実現すれば、次の明日も見えてきます。
  そして、明日を思い定めたならば、「今、ここ」にひたすらになることです。君たちが君たちの意志でコントロールできるのは、過去でも未来でもなく、「今、ここ」だけです。明日が実現できるかどうか不安を覚えたり、その前に立ちはだかる困難にプレッシャーを感じたり、ネガティブな感情を抱いてしまうこともあるかもしれません。むしろ、それは当然のことだと思います。ただ、そのときには、「今、ここ」「今、ここ」と念じて、意識を「今、ここ」でできること、やるべきことに戻すのです。「今、ここ」にひたすらになりきる、そこに勇気を使う。そうすることで、ネガティブな感情を乗り越えることができるはずです。

 惰眠を貪るのではなく、「今、ここ」でできること、やるべきことをただひたすらに積み重ねていく。それが「明日」に向かって「飛躍」していくただ一つの道です。

 最後に、6年生は、今週末の共通テストからいよいよ大学入試が始まります。「明日をみつめて、今をひたすらに」努力を重ねていく限り、試験直前だろうが何だろうが、君たちの力は必ず「飛躍」していきます。ぜひ旃檀林の獅子児の気概を持って、目の前にある春へと通じる門の扉を、こじ開けてください。

(「3学期始業式」式辞より)


 


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